定期調査時の体験談

調査業務における体験談 vol.86信頼されることの大切さ

高知支部 調査サービス課 中山 勝央

春先の暖かい晴れた日、入協したばかりの私はある先輩の調査業務に同行させてもらっていました。市内のある住宅街で、ご不在のお宅に安全調査のお知らせを投函している時のことです。ふと、ご高齢の奥様が道を尋ねてこられました。私はこれまでその辺りの地区を訪れたことがなかったため、あたふたしていると、先輩調査員がスマートフォンで目的地を確認して奥様に画面を見せながら分かりやすく説明していました。奥様は納得されたようで、先輩に「ありがとう、お仕事の時間をとらせて申し訳ない。」と深々とお辞儀をされてその場を去られました。

後日、別の地区で他の先輩の安全調査に同行させてもらっている時、あるお宅のインターホンを鳴らすと、先日、道に迷われていた奥様が出てこられました。私は奥様に気付きながらも先輩の後ろで安全調査の説明を聞いていました。奥様は後ろにいる私を見て気付かれたご様子で「あの時はありがとう、おかげで助かりました。」と感謝されました。先輩は「知り合い?」といった感じでしたので、以前、別の地区で調査業務中にあった出来事を説明しました。先輩が奥様に「無事に目的地にたどり着けましたか?」と言うと、奥様は「たどり着けました、本当に助かりました。」と仰っていました。
そして、点検結果も良好で、調査完了通知書をお渡しして「4年後、またよろしくお願いします。」と先輩が言うと、奥様は「道も教えてくれて、家の電気も見てくれて色々ごめんね。大変やろうけど頑張ってね。保安協会さんありがとう。」と仰ってくださいました。

今回、先輩の安全調査に同行させてもらって感じたことは、技術的なことはもちろん、普段からの挨拶や困っている方を助けるといった人間力を身につけているからこそ、4年に一度の突然の訪問にも関わらず信頼を得ることができ、またお客さまも安心感を持って電気の安全調査にご協力いただけているのではないかと感じました。
今後もさまざまな経験と知識・技能を習得して、一日でも早く一人前の調査員になれるよう努力してまいりたいと思います。