定期調査時の体験談

調査業務における体験談 vol.71看板の蛍光灯がむき出しに!

徳島支部 調査サービス課 日野 茂樹

 ある日、道路沿いにある事務所にお伺いしました。
きちんと戸締りされていて、「こんにちは」と何度か声をかけてみても返答はありません。ご不在のようなので、次回訪問日を記入したお知らせ票を郵便受けに入れその場をあとにしました。

数日後、再訪問した時は、前回と同じようにご不在でしたが、お知らせ票は郵便受けから無くなっていました。
私たち調査員は、再訪問した際にもご不在の場合、屋外で電気設備の安全調査をさせていただきます。
今回、引込線や引込口配線は特に異常はなく、メーター付近での測定結果も良好でした。
ところが、測定を終え、ふと上を見上げると、看板が壊れているのが目に入りました。初回訪問時には、道路側からしか見ていなかったので気が付かなかったのです。
看板の裏側は、内部の蛍光灯がむき出し状態になっていました。このまま放置すると漏電のおそれがあるため、改修が必要です。
そこで、その場ですぐに、お客さま情報として登録されていた電話番号に電話してみましたが、出ていただけませんでした。仕方なく、看板が危険な状況である旨を改修依頼票に記入し、測定結果通知票と一緒に、電気安全パンフレットに挟み込んで郵便受けに投函しました。

翌日、その事務所の親族の方から連絡がありました。改修依頼票をご覧になり、あわてて電話をしたとのことでした。
「事務所は当面使用することがないので看板を撤去したい。どこに連絡したらよいのかわからないので教えてほしい」というお話がありました。
看板が壊れていたことは前から気になっておられたようです。電気安全パンフレットに記載している最寄りの連絡先をお伝えしたところ、「ありがとう。早速連絡してみます」と言っていただき、安心しました。

後日、事務所の前を通ってみると、壊れていた看板は無事撤去されていました。
看板は、屋外の過酷な自然環境下に設置されています。看板用の照明器具があれば、より注意して調査をしなければと改めて思った出来事でした。