定期調査時の体験談

調査業務における体験談 vol.55お客さまとの対話を通じて〜お困りごと解決〜

徳島支部 調査サービス課 三好勇人

私が調査業務に就いて1年が過ぎた頃のことです。徳島市南部にある住宅街で独り暮らしをされている80歳くらいのご婦人宅を訪問しました。

まずは、電気の安全調査の説明を行い、屋外の目視点検から開始しました。次に電力メーター部分で漏れ電流を測定した後、お客さまの了解を得て屋内の分電盤などの点検を実施し、不良箇所がないことを確認しました。

そこで、お客さまに調査結果が良好であったことをお知らせし、電気の安全パンフレットをお渡ししながら「その他に電気を使用していて、調子が悪い箇所や気になることはございませんか?」とお尋ねしました。すると、「風呂場の蛍光灯が、ずいぶん前からつかなくなって不便な思いをしています。蛍光管を交換したいのですが、高い場所なので自分では交換できず、いつも脱衣所の明かりだけでお風呂に入っているのですよ」とのお話がありました。私は非常に気の毒に思いながらお聞きしていたのですが、「年に3回ぐらいは遠方にいる子供が帰って来るので、その時に交換してもらおうと思って、蛍光管とグロー球は電気店で購入して準備している」とのことをお伺いし、「私で良ければ取り替えましょうか?」と申し上げました。

お客さまからは、「是非、お願いします」とご依頼があったことから、直ちに点検用の踏み台を使って新しい蛍光管とグロー球への取り替え作業を実施しました。

お客さまから「いつも暗い中でお風呂に入っていて、滑って転んで怪我をして家族に迷惑をかけないか心配だったけれど、お風呂場の蛍光灯がついてよく見えるようになったのですごく安心しました」と非常に喜んでいただきました。

私は今回の出来事を通じて、電球交換ができずに不自由な思いをされている高齢者もいらっしゃるのだということを改めて認識しました。これからも、電気の安全だけではなく、お客さまとのコミュニケーションを充分にとりながら、高齢者にも優しい調査業務を目指していきたいと思います。