定期調査時の体験談

調査業務における体験談 vol.51初めての調査体験

徳島支部 調査サービス課 萩野 将尚

本年4月に入協し、日々先輩方にご指導いただきながら調査業務をしています。前の職場も電気関係であったため、その経験と知識を生かしお客さまに安全・安心をお届けできるような仕事を心がけていきます。

今回、私が体験したのは、徳島市内より車で1時間ほどの山あいのお客さまを訪問した時のことです。お客さまが庭におられたので声をかけ、電気の安全調査の案内をしたところ「丁度いい時にこられた。電気設備で気になるところがあるので先に見てほしい」と言われ、台所に案内されました。「この接続箇所を点検してほしい」と言われ、指で示された場所を見ると、明らかに素人が電線を接続したという状態で、接続というよりもただ電線同士を重ねてテープを巻いているだけでした。お客さまにこうした状況になった経緯をお聞きすると、「台所を自分で改築するため、天井付近の棚を電動用切断機で切った時、棚の下に隠れていた冷蔵庫へのコンセント回路のケーブルまで一緒に切断してしまった」とのことでした。またそのケーブルをお客さま自身で接続されたそうで、使用していると時々火花が出るというような危険な状況でした。このままでは接触不良による過熱のため火災に至る恐れもあると判断し、お客さまに停電の許可をいただき、接続箇所をリングスリーブによる圧着接続した後、絶縁テープ巻きの簡易手直しを実施しました。

お客さまには、「素人工事は事故のもと、今回のように家を改築する際には、見えない場所のケーブルを誤って損傷させることもありますので、資格を持った工事業の方に依頼してください。今日、仮処置した場所も放置することなく、電気工事店に改修してもらってください」とお願いしました。お客さまからは「とりあえずは安心できた。ありがとう」と感謝の言葉をいただきました。
今後とも電気を安全に安心して使用していただけるようお客さまとの対話を大切にし、不良箇所の早期発見・早期改修を心がけた調査業務を行ってまいります。