定期調査時の体験談

調査業務における体験談 vol.48問診と屋内点検で不良を特定

香川支部 調査サービス課 松本 勝利

数年前、担当エリアの定期調査を実施していた時のことです。
初回調査に伺った折、お留守だったお宅に再度訪問をしましたが、またお会いできませんでした。そこで、引込口配線で漏れ電流を測定し、異常がないことを確認し、ポストに「電気設備調査結果のおしらせ」のリーフレットと「電気安全」のパンフレットを投函しました。すると、翌日そのお宅から電話があり「漏電ブレーカが切れるので、見てほしい」とのことでした。

私は、「漏れ電流に異常はなかったのに、不思議だ」と考えながら、すぐにお伺いしました。再度、電力量メーター付近の引込口配線で、漏れ電流を測定するとやはり異常ありませんでした。

そこで、お客さまに漏電ブレーカが切れた時の状況をお聞きしました。すると「洗濯機を使用する時、漏電ブレーカが切れる」とのことで、また「洗濯する時だけ、そのプラグをコンセントにさす」とのことでした。こうしたことから「これは、洗濯機が原因かもしれない」と考え、その状況を再現してもらうため、洗濯機を使用してもらうことにしました。すると、漏れ電流値が異常値を示しました。お客さまに許可をいただき、絶縁抵抗値を測定すると0.01MΩで絶縁不良でした。

お客さまに、洗濯機が漏電しているようなので、電気店へご相談いただき、改修していただくようにお願いしました。

後日、お客さまから「洗濯機を買い替えた」と連絡がありましたので、再調査にお伺いし、絶縁抵抗値を測定すると、規定値以上になっており、漏れ電流値も正常になっていました。お客さまからは、「原因を特定していただき、感電や漏電の危険も無くなったので、良かった」と喜んでいただきました。

今回の調査では、問診や屋内点検の大切さを、お客さまにも理解していただくことができました。これからもリーフレット等で、お客さまの財産を守る調査業務の大切さを伝えるとともに、お客さまとの会話を大事にして電気の安心・安全を届けられるよう調査業務に励みます。