定期調査時の体験談

調査業務における体験談 vol.22漏電ブレーカーの取り付けは、自分の安心、みんなの安心

高知支部 中村事業所 杉本 浩利

調査業務に携わって20年になり、同じ地域を何回か訪問することがあります。
ある地域のお客さまを訪問した時のことです。「四国電気保安協会の○○です。四国電力の委託を受け4年に一度の電気設備の調査でお伺いしました」と挨拶をし、外回りの屋外点検を済ませた後、屋内点検の了解を得て、分電盤の点検をしていると、お客さまから「前回の点検時に言われたけん、すぐに電気屋さんに来てもろうて漏電ブレーカーをつけてもろうたぜ!」と話しかけられました。

前回お伺いした際、近所で火災があった旨をお聞きし、「漏電で火災が起きることもあるので、漏電ブレーカーをつけた方がよいですよ。電気の配線や機器が不良になり、漏電が起こるとすばやく回路を遮断し、漏電による火災を未然に防止できます。」と、その有効性をご説明していました。お客さまには、その必要性を十分理解していただけたようで、早々に取り付けていただいた模様です。

この地域には、慣れ親しんだ電気工事業者さんがあり、お客さまの要望にすぐ対応し、漏電ブレーカーの取り付けをしてもらったようです。

その後、その地域の定期調査にお伺いした数軒のお宅で、「○○さんところが漏電のブレーカー付けよったけん、うちんとこも付けてもろうた」とのお話をいただきました。

この辺りは、漁師町で家屋が密集しているため、火災が発生すれば自分の家だけでは済まないとの防災意識が強く、火災防止に漏電ブレーカーを取り付けようとの思いになったのでしょう。最初のお客さまへの漏電ブレーカーなどの安全装置の説明が、近所のみなさまへ広がり、感電や漏電による火災の未然防止に繋がったことは、非常にうれしいことでした。

一般家庭や小規模な商店などについては、四国電力から委託を受けた当協会のような委託調査機関が4年に1回の周期で電気設備の調査にお伺いしていますが、漏電などの電気の異常は何時発生するか分かりません。もしもの時のために漏電ブレーカーは重要です。

今後もお客さまに漏電ブレーカーの機能や役割について分かりやすく説明し理解していただくことで、漏電ブレーカーの取り付け率を100%に近づけることができるよう調査業務に励んでいきたいと思います。