デマンド導入事例

デマンド監視サービス導入事例紹介 29高知市 新エネルギービジョン!

高知市 環境部 新エネルギー推進課 さま

住所 高知県高知市本町五丁目1番45号
TEL 088-823-9481

高知市さまは2013年から2030年代の概ね20年を期間とする、「高知市新エネルギービジョン」を掲げ、新エネルギーの導入や省エネルギー推進等に取り組まれています。  その取り組みの中で現在、市長部局14施設、教育委員会55施設、上下水道局2施設の合わせて71施設にデマンド監視サービスを導入されています。  今回、ホワンくんは「高知市」さまをお訪ねし、省エネ活動の担当部署である新エネルギー推進課の皆さまにお話をお伺いしました。

高知市での省エネ活動の概要は?

高知市ではこれまでの低炭素都市の実現に向けた取り組みに加え、高知市の強みである自然条件等を十分に生かし、防災対策や産業振興、市民生活の向上等に資するため、新エネルギーの導入や省エネルギーの推進等について取り組んでいます。
その取り組みは2つの政策を柱としており、政策1として「新エネルギー導入の推進」、政策2として「スマート・エネルギー利用の推進」を掲げています。
政策1では「太陽光エネルギーの導入」や「バイオマスエネルギーの導入」、また「新エネルギー導入に向けた支援」等、政策2では「革新的なエネルギー高度利用の促進」、「スマート・エネルギー管理の推進」および「効率的・効果的な省エネルギーの推進」等としています。

この政策を実施していくうえでの目標として、
新エネルギー等導入目標

  • 2010年度新エネルギー等発電量(実績値)は、102GWh
  • 2030年度新エネルギー等発電量(目標値)は、363GWh

3倍以上
省エネルギー目標

  • 2010年度高知市電力消費量(実績値)は、1,958GWh
  • 2030年度高知市電力消費量(目標値)は、1,762GWh

10%削減を掲げています。

デマンド監視サービスの導入のきっかけは?

省エネルギー目標を達成するためには、まず電気使用量の現状を把握する必要があり、その上で削減方法を検討し取り組む必要があると考えました。そのためには「電気の見える化」が必要であり、平成23年度に、ほぼ同じ時期に高知県が「高知県庁マネジメントシステム」をスタートし導入していた保安協会さんの「デマンド監視装置」の導入を決定しました。
当初、庁舎や学校、消防署等26施設で運用を開始し、2016年度は71施設で運用しています。

導入後の効果は?

デマンド監視装置の目標電力値の設定については、施設の状況に応じて行う必要があるため、高知市新エネルギー推進課と保安協会担当部署で打ち合わせを行い、見直しを継続しています。
また、夏季シーズン前には高知市役所内で「省エネ講習会」を実施し、保安協会さんに講師をお願いしています。この講習会では、電気料金の仕組みやデマンド監視装置の取り扱い、および具体的な省エネ手法について学び、「暑い夏」を全庁的に工夫しながら乗り切る意識啓発の場としています。
これらのことから、2015年度の高知市(市長部局、教育委員会)の電力使用量は、デマンド監視装置導入前と比較し、契約電力は合計約1,139kW(約15.1%)削減、電力使用量は合計約165万kWh(約10.2%)削減となっています。

今後の省エネ活動について?

高知市新エネルギービジョンに基づき、これからも新エネルギーの導入や省エネ活動に取り組んでいく必要があります。
主たる施設についてはデマンド監視装置の設置を完了していますが、未設置施設については状況を把握し新規設置も検討していきたいと考えています。
また、デマンド監視により、ある程度省エネ(節電)の取り組みが浸透してきており、今以上の削減効果が望みにくい状況も見えてきています。今後は、「現状維持」による省エネの取り組みも必要と考えられますので、保安協会さんの協力をいただきながら、目標値の再検討や、省エネ講習会を継続して行うなど、これまでの活動が生かされるように取り組んで行きたいと考えます。