デマンド導入事例

デマンド監視サービス導入事例紹介 20生産設備は増えても、デマンドは抑制!

中千(なかせん)木材有限会社 さま

住所 徳島県阿南市羽ノ浦町古庄下向9番地1
TEL 0884-44-2025

阿南市を流れる那賀川の北岸で製材所を営む「中千木材」さま。徳島県産の杉を使った住宅用加工材「セーフティボード」を主力商品として、木の個性や使用目的にあわせたきめ細やかな製材加工を行っています。
今回、ホワンくんは、平成24年にデマンド監視サービスを導入して効果を出されている「中千木材」さまをお訪ねし、常務の澤本さまにお話を伺いました。

デマンド監視サービス導入のきっかけは?

「セーフティボード」の生産量増加に対応するため、10年ほど前から段階的に、設備の増設や更新を進めてきました。稼働する設備が増えると当然、電気の使用量も増えることになり、電気代抑制のために何らかの対策をとる必要性を感じていました。
そんななか、平成24年に木材乾燥用に従来の重油ボイラに加え、バイオマスボイラを導入したところ、デマンド値が大幅に上昇する事態となってしまいました。これはボイラ本体の電気容量が増えたわけではなく、他の設備がフル稼働している時間帯にボイラの試運転が重なってしまったことが原因のようでした。
デマンド超過に気が付いたのは、数日後です。それから慌てて、保安協会の担当の人に電話をしました。実は、デマンド監視サービスのことは、前々から説明を受けていたので、すぐに導入をお願いしました。

導入後の感想は?

リアルタイムに電気の使用状況がわかるので、気が付かないうちにデマンドが超過するという心配がなくなり、助かっています。
ただし導入当初は、警報表示器の数値を何度も確認しながら設備の運転方法を考えて調整するなど、頭を悩ませました。保安協会さんにも運転方法を一緒に考えてもらいたくて、度々電話をしました。
その甲斐あって現在、生産量が増加したにもかかわらず、デマンド値は減らすことができています。

従業員さんの意識の変化は?

従業員が見やすい場所に、警報表示器とパトライトを設置しています。デマンド警報が出ると、近くにいる従業員が、加工用設備等の運転状況を見ながら対応してくれています。
経費節減や省エネについて、自ら考えて動いてくれるようになりました。

デマンド対策の具体的な実施内容は?

 製造ラインは、ほとんどの機器が連動しており、一度稼働させてしまうと、部分的な停止等の制御ができません。そこで、製造ラインと関係なく稼働させている、木の皮をむく機械(37kW)やチップにする機械に着目しました。
皮むき機は、デマンド値が少ない時間帯に動かし、チップにする機械はデマンド監視装置の警報が鳴ると手動での材料の投入をストップするようにしました。
他にも、普段からデマンドが超過しないよう、工場全体の設備の稼働状況を考えて調整をしています。

省エネに対する今後の計画は?

平成27年3月に、生産設備の増強にあわせて、変圧器の容量アップが必要となり、これを機会に高効率変圧器(トップランナーⅡ)を導入しました。
しかし工場には、長年使用している設備がまだ多くあり、なかには20年ぐらい使っているものもあります。これらは、すぐに更新することは難しいので、可動部分の清掃やグリス補充を定期的に行うことで寿命を延ばし、また少しでも省エネにつなげたいと思っています。
工場内の水銀灯は、LED照明に取り換えようかと考えています。