デマンド導入事例

デマンド監視サービス導入事例紹介 10 工場5棟のデマンドデータを一元管理!

株式会社 エヌ・ピー・シー 
松山工場 さま

住所 愛媛県松山市西垣生町2889番地
TEL 089-946-6606

太陽電池モジュール製造装置市場のグローバル・リーディング・カンパニーとして、太陽電池の世界的な普及に貢献するエヌ・ピー・シーさま。
太陽電池の他、省エネルギー素材として需要が増えている断熱効果の高い真空断熱パネルの製造装置等、環境に貢献できる新たな市場を創出することにより、環境負荷低減の促進に努められています。
今回、ホワンくんは、工場5棟のデマンドデータを一元管理されている「エヌ・ピー・シー 松山工場」さまをお訪ねし、電気設計部の高須賀さまにお話を伺いました

デマンド監視サービス導入のきっかけは?

当工場は、太陽電池モジュール製造装置を製造しています。平成20年に2棟の工場を新設して以降、需要増に対応して増設を重ね、現在では敷地内に5棟の工場があります。
年々デマンド値が増える状況ですが、少しでもデマンド値を抑えて契約電力を低減することを目的に、保安協会さんのデマンド監視サービスを導入することにしました。
電力会社の取引用メータでは、工場5棟の電力量が一括計量されています。そのため、工場全体のデマンド監視に加えて、工場の棟ごとのデマンド監視もしたいと考え、合わせて6台のデマンド監視装置を設置しました。
事務所の壁に並んだ表示器では、それぞれのデマンド監視装置からリアルタイムで送られてくるデマンド値が一括して見えるようになっています。

導入後の感想は?

Web上で閲覧できる30分ごとのデマンドデータを有効に活用し、グラフにより省エネポイントを見つけたり、棟ごとのデマンドピークが重ならないように運用改善をしています。
また、新たな生産設備等を導入する際は、稼働状況を把握して工場全体のデマンドが上がらないように運転時間を工夫していますが、その際にもデマンドデータが役立っています。
デマンド警報が鳴った時の対応についての手間は、最初のころと今とでは大きく変わりました。最初のころは警報が鳴れば、手動で各工場のエアコンを停止していましたが、平成25年夏には保安協会さんに以前からすすめられていた空調機の自動制御を導入しました。

空調機の自動制御の効果は?

稼働率の高い2つの棟に設置している空調機に対して、自動制御を導入しました。結果として約60kWものデマンド値の抑制に成功しました。
空調機の自動制御は、目標電力を超えそうになると室外機のコンプレッサを自動で数分停止して、また自動で運転を再開します。コンプレッサが停止している間も室内機の送風機は運転していますので、室内にいる人が温度変化を感じることはほとんどありません。
リモコンでの手動停止に比べて手間がかからない上に、快適性が保たれるという点で空調機の自動制御は優れていますね。

そのほかのデマンド対策は?

蛍光灯の間引き点灯や一部の自動販売機の撤去をしたり、冬期の暖房設備の運転を工場全体で見合わせたりしました。
それから、ジェットタオルや温水便座の使用を抑えたり、事務所では長時間離席する際にパソコンをシャットダウンする等、細かい運用改善についても従業員全員で取り組みました。

今後の方針は?

当社は「我々は、もの創りを通して、自然と社会と人間に必要とされる企業を目指します。」という企業方針に則り、NPCグループとして地球環境保護に努め、環境にやさしい企業活動を行うことを環境方針としています。
このことからも、環境負荷低減のための取り組みは重要な位置づけになります。取り組みのひとつとして、当工場事務所棟の屋上には国内太陽電池メーカー9社の太陽電池を設置しています。発電容量は合計90kW、年間発電量は約10万kWh、CO2削減量は30トン以上となる見込みです。
デマンド監視サービスを活用した節電への取り組みについても同様に、継続的な活動として、今後も積極的に推進したいと考えています。