だから電気はおもしろい

だから電気はおもしろい

だから電気はおもしろい 第10回揺れを体感

昨年11月、三つ年上の友人A子と淡路島に行ってきました。
A子は数年前から、日本神話が書かれた「古事記」にハマっています。 日本神話では、イザナギノミコトとイザナミノミコトの子どもとして、最初に淡路島が生まれたことになっています。
淡路島には、いざなぎ神宮、おのころ島神社、ゆづるは神社など、神話ゆかりの場所があり、何度か二人で淡路島を訪れたことがありました。
若い女性二人なら、今流行のパワースポットを巡る女子旅ということになるのでしょうが、私たちの場合は何と呼ぶのでしょうか?
…それはさておき、今回は私の希望を優先し、まずはメインとして「野島断層保存館」を訪ね、次に神社仏閣1カ所。その後、あちこち立ち寄りながらの日帰り旅行をしてきました。
野島断層保存館は、兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)によって地表に現れた野島断層を、そのままの形で保存した施設です。
淡路島の北部、北淡震災記念公園内にあります。
当日、私たちは張り切って早起きしたので、開館時刻9時の15分前には到着。
じっと待つのも勿体無いので、時間待ちを兼ねて公園内を隅から隅まで見学してから入館したのでした。
玄関を入ってすぐのホールには、国道43号が倒壊した様子の再現模型や震災の写真パネルなどの展示があります。
私が一つひとつ丁寧に見ているのに、A子はさっさと行ってしまうので、「ちょっと待ってよ~」と言いながら、次の断層保存ゾーンへ。
ここでは地震によって、田畑やあぜ道、生垣がずれているのがはっきり見てとれ、二人で「すごいねぇ」と言いながらじっくり見学。
次は一旦外に出てから、活断層の真横に建っているにもかかわらず、ほとんど壊れなかったというメモリアルハウスへ。
そこでは食器棚が倒れ、中にあった食器類が割れてあたり一面に散乱している光景が再現されていました。
家は大丈夫だったとしても、やはり揺れは凄まじかったのでしょうね。
そして震災体験館では、兵庫県南部地震と東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の揺れの違いが体験できるコーナーがありました。
兵庫県南部地震は、マグニチュード7.3、最大震度7。
一方、東北地方太平洋沖地震は、マグニチュード9.0、最大震度7。
意外なことに、揺れの強さは兵庫県南部地震のほうが、より強く激しく感じられました。
ところが、揺れの長さは、兵庫県南部地震は十数秒ぐらいだったのに対して、東北地方太平洋沖地震のほうは2分以上揺れが続き、「えっ、まだ続くの?」という感じで、明らかな違いがありました。
人は、震度6弱以上になると、立っていることが困難になる。さらに震度6強や7以上になると、立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされ、動くこともできず、飛ばされることもあると言われています。
体験コーナーでは、A子はソファー、私は食卓用の椅子に座ったまま、二人とも両手でテーブルにしがみつき、揺れがおさまるまで待つことしかできませんでした。
震度7の揺れを実際に体感して、そのすごさがよくわかりました。
そして改めて、これから南海トラフ地震への備えをしっかりしておかなければと肝に銘じました。


兵庫県南部地震が発生したのは、平成7年1月17日午前5時46分。
今年の1月17日で、早くも22年。
この地震が発生した時、私は高知市に住んでいて、高知市では、震度4でした。
偶然にもこの日は、いつもより早く起きなければならなくて、目が覚めた1、2分後に地震が起きたのです。
そして、その後のニュースで大きな被害があったことがわかったのですが、ショッキングなテレビ映像が、今でも目に焼き付いています。
この兵庫県南部地震の後、同じ規模だった最大震度7の地震は、平成16年10月23日の新潟県中越地震、平成23年3月11日の東北地方太平洋沖地震、平成28年4月14日と16日の熊本地震で発生しています。
ちなみに、まだ記憶に新しい平成28年10月21日の鳥取県中部地震は震度6弱でした。
私が今住んでいる高松市では震度4でしたが、生まれてこの方、経験した地震の中で一番揺れたような気がしました。
地震は、いつ起きるかわかりません。「明日起きるかも」では遅いかも知れません。「今晩起きるかも」というつもりで、備えをしておきたいものです。

災害に対するご家庭での備え~これだけは準備しておこう!~

首相官邸ホームページから抜粋
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/sonae.html

家具の置き方、工夫していますか?

  • 家具が転倒しないよう、家具は壁に固定しましょう
  • 寝室や子ども部屋には、できるだけ家具を置かないようにしましょう。置く場合も、なるべく背の低い家具にするとともに、倒れた時に出入り口をふさいだりしないよう、家具の向きや配置を工夫しましょう
  • 手の届くところに、懐中電灯やスリッパ、ホイッスルを備えておきましょう

食料・飲料などの備蓄、十分ですか?

食料・飲料・生活必需品などの備蓄の例(人数分用意しましょう)

  • 飲料水 3日分(1人1日3リットルが目安)
  • 非常食 3日分の食料として、ご飯(アルファ米など)、ビスケット、板チョコ、乾パンなど
  • トイレットペーパー、ティッシュペーパー・マッチ、ろうそく・カセットコンロ など

非常用持ち出しバッグの準備、できていますか?

自宅が被災した時は、安全な場所に避難し避難生活を送ることになります。 非常時に持ち出すべきものをあらかじめリュックサックに詰めておき、いつでもすぐに持ち出せるようにしておきましょう。

ご家族同士の安否確認方法、決まっていますか?

別々の場所にいる時に災害が発生した場合でもお互いの安否を確認できるよう、日頃から安否確認の方法や集合場所などを、事前に話し合っておきましょう。

避難場所や避難経路、確認していますか?

いざ災害が起きた時にあわてずに避難するためにも、お住まいの自治体のホームページなどから防災マップやハザードマップ(災害予測図)を入手し、避難場所、避難経路を事前に確認しておきましょう。

もしもの時の情報収集

東日本大震災直後、通信インフラ等が多大な被害を受ける中、ソーシャルネットワークサービス(SNS)が情報伝達の手段として広く活用されました。
また、電話やインターネットができなくなったり遅い場合は、スマートフォンや携帯電話のワンセグ機能でテレビ放送を見ることでも情報収集が可能です。ぜひあらかじめご自分の生活範囲でワンセグが受信可能かチェックしてみてください。


前回に引き続き、地震の話題になってしまいました。

今年もよろしくお願いいたします。