
●設備の状況
問題の高圧引込開閉器は、製材加工会社の屋外柱上に設置されていました。製造年は2002年、本体ケースはステンレス製で外観的には錆等の発生はなく、綺麗な状態でした。
●発見時の状況
年間の点検計画に基づく8月の年次点検(全停電)にお伺いした時のことです。停電操作を実施した後、高圧回路の絶縁抵抗測定を行ったところ、引込設備の絶縁抵抗値が、昨年と違い大幅に低下していました。当日は、雨上がりで蒸し暑く湿気が多い状態であり、湿気の影響による絶縁低下が考えられたので、お客さまに事情を説明し、再測定のための日程調整をお願いしました。
再測定当日は、天気も良く湿気が少ない条件となりましたが、引込設備の絶縁抵抗値は絶縁低下状態のままで変化がありませんでした。原因は機器に異常があると考え、問題の個所を特定するために先ず、高圧引込開閉器のトリップ回路の絶縁抵抗測定を行ったところ、絶縁不良状態となっていました。トリップ回路の配線には異常がなかったことから、高圧引込開閉器の内部に水が浸入している疑いがあると判断しました。

●応急処置等
早速お客さまに緊急性を要する状況について説明し、後日高圧引込開閉器の取り替えを行っていただきました。電路より取り外した高圧引込開閉器の内部を点検してみると、内部に水が溜まり結露が発生し、構成機器は著しく発錆していました。
●今後の取り組み
今回の場合は、製造より7年と比較的新しい製品が不良となった特異な事例でしたが、通常の月次点検では発見することができなかった異常を、年次点検での測定結果から推定することで、事故の未然防止に繋げることができました。
今後も細心の注意を払い業務に当るとともに、経験や当協会の組織力を活かした迅速・的確な対応を行い、お客さまの停電事故や波及事故の防止に努めてまいります。